カルラの日々徒然

気がつけばマイナー好きになっていた

続・映画の話。

姑獲鳥の夏

それは、私が小説を本格的に読み始めるきっかけを
与えてくれた作品でもある。
かの主人公が語る蘊蓄(某お笑いのそれとは違うよ)は、
つぼにハマると麻薬のごとしという位、面白い。

もともと長篇物が苦にならないし、分厚い方が
読書の持ちがいいだろうと思って買った本だった。
妖し気な感じのタイトルも雰囲気も目を引いた。

探偵も刑事も出てくるが、古本屋の蘊蓄を語る主人が
曲者で、家業は神主、副業が拝み屋という設定。
彼の主は事件を妖怪に見立て、憑物落としという作法で
謎を解体し、再構成する。
それがとても気持ちよくて、読んでる自分が祓われた
ような感覚を覚える。

かくして一気に作品を読みつくし、新作が出るまで
何回も再読しつくして、漸く実写が実現した。
勝手なもので、一度映像を見ると次々と観たくなる。
魍魎はいつかな~(笑)。